世はデジタル・ブーム。
そもそも1990年頃から、プロ用レコーディング・スタジオがデジタル化されていった。
現在はわざとアナログを狙わない限り、100%デジタルだ。デジタル技術自体が全て数学。
1と0の世界。
今回は「音楽は数学だ」の上級編。
今でも’92年以降の洋楽CDを聴くと、すごい良い音です。アナログ→デジタルレコーディングに変わったから。この良い音というのが、再生装置が無いと再現できない。業務用(コンサート会場)は、ほぼデジタル化された。
(この説明だけで、数ページになるのでここでは割愛)
家庭用のデジタル・オーディオ再生装置もどんどん出てきている。CDは16ビット/サンプリング周波数44.1KHZ。これでは解像度が足りないというのが大方の意見です。確かにハイ・エンドから見れば足りないけど、今まで再生装置が無かった。
デジタル再生装置なら、CDでも十分に高音質です。衝撃的です。更にハイレゾになると、まるで目の前で演奏しているような解像度。日本では現在、ウォークマン系がハイレゾ化されヘッドフォンが先行している。
(住宅事情がスピーカーよりもイヤフォンに拍車をかける)
まず、デジタル再生装置の原理から。
CDは通常赤白のRCAケーブルで接続するが、それはアナログ。デジタルは、赤外線デジタルコード(オプティカル)または、デジタル同軸ケーブル(コアキシャル)に接続する。そうするとCDに入っているデジタルデータがアンプ・スピーカーに接続される。Dクラスアンプでデジタルをそのまま増幅(音圧)する。そして、スピーカーの手前でD/A変換して音が出る。詳しいことを省いて、以下の効果が…。
CDのまま=製作者のMIXの意図通りの音が聴ける。定位がしっかりしている=LR間やHI(Tweeter)/Lo(Woofer)関のクロストークが起こらない。周波数が長い低域がアナログは広がっていた(音像ボケる)が、ストレートに飛ぶようになった=スピードが速い。そして、これらの技術により、音が立体(3D)に聴こえるのが特長だ。
さて、話はCDより上質な音源=ハイレゾ(Hi-resolution)の話へ移そう。要は1と0のデジタルデータをどれだけ細分化できるか、その技術ということだ。
CD 量子化16bit/標本化44.1kHz
量子化=グラフの縦軸が2の16乗=6万5千536分割
標本化=グラフの横軸が1秒間に44,100分割
⬇︎
これがハイレゾかの24ビットになると、
量子化=グラフの縦軸が2の24乗=1千6百77万分割(CDの255倍)
標本化=グラフの横軸が1秒間に192,000分割(CDの4倍)
このようにして32ビットハイレゾともなると680億分割にもなる。単純に16→24→32のイメージとは異なる。
現代の最高音質でバイオリンを聴いたが、まるで目の前で弾いているようだった。目をつぶると判断できないくらいだ。
さてさて、長くなりましたがハイレゾにはもうひとつとっても大切な技術が隣接している。
上の説明通りに、CD版には入りきれない容量になるから必然的にダウンロードとなるわけだ。そのための圧縮技術がまたまた沢山あり、その方式も深い。
…その辺はまたの機会に。
大まかに非可逆圧縮と可逆圧縮技術がある。
そこにまた各社の技術が世界中に散りばめられダウンロードサイトで好みの圧縮方法を選択する。するとそれぞれ価格が異なるという状況になる。
※私が作ったデジタル技術の書類を添付しておく。分かる人は、これを見れば理解できるはず。
by KURA
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