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Scott Henderson(スコット・ヘンダーソン)≠スコヘン=チョーヘン!

貴重なバックステージ・ネタを提供している海外アーティスト招聘の中村氏から、少々ヤバい激裏情報が届いた。今回は編集長の責任において、無修正のまま掲載します(笑)

人は奴を『スコヘン』と呼ぶ!とんでもない、奴は明らかに『チョーヘン』である! 
私が59年間生きてきて知り合った人間の中で、もっとも変わった人物だ。そんな生易しい表現では済まされない。変態、変人、変り者…もっと言葉はないか…。
野蛮人!
そして奴は50組ほど呼んだ外タレの中で、唯一私を本気で怒らせた人間、やらなければよかったと思わせたアーティストである。最後まで読んでいただければ、ご納得いただけるでありましょうが、前半はアーティストをやり込める内容に見えると思う。是非途中で辞めずに読破していただきたい。 

どこから始めるべきか…。やはりお互いにとって忘れえぬ話から行こう。2011年の3月11日が何の日であるかわからない人は、日本人としていないでしょう。私はスコヘン、ベースのトラヴィス・カールトン*とドラムのアラン・ハーツと、震災の起きた瞬間、東北自動車場だったのある。ちょうど給油のためにサービスエリアに入り減速した瞬間のことであった。トラヴィスもアランも青ざめた表情であったが、スコヘンだけは、「Wow, it's like a roller coaster,Great! I love it!!」と言った具合だ!震災前に東北道上で、トラヴィスやアランは自然を楽しんでいたが、奴だけはわざわざ口にして「I hate nature, fuck nature!」なのであった。 
*トラヴィス・カールトンはラリー・カールトンの息子

当然、仙台公演は不可能。楽器は全て前夜のうちに仙台に到着していた。そしてトリオは仙台公演翌日に仙台空港から台北経由ジャカルタ行きだった。しかし仙台空港は水浸しで閉鎖!それを時間かけてスコヘンに説明し、Uターンして20時間かけて前夜に泊まっていた六本木のホテルアイビスに戻った。着いたのは午前6時半。アイビスのロビーは宿泊できず床で寝る客で埋まっている状況だった。結果的に朝まで歩いて家路についた人たちの部屋を速攻でクリーニングしてもらい、3部屋確保してチェックインさせて、私は横浜の自宅に向かった。私は20時間を超える運転と心労などで久々に40度近い熱が出てしまいダウン!夕方になってスコヘンに連絡を取ると、最初だけ私を心配した撫養だったが、ファンの“おばさん”と言う年齢の女性を連れ込み、一日中“やりまくっていた”と言うことだった。大震災をジェットコースターだと大興奮で楽しみ、人々がもがき苦しんでいた震災翌日に快楽をむさぼっていたのだ。呆れる性格だ。 



そしてこのツアーではなく、私が奴を扱った最初のツアーで、事件は起こった。一回目のツアーはベースにジェフ・バーリン、ドラムにデニス・チェンバースのメンバだった。そしてブッキング・マネージャーもツアマネとして帯同していた。私の拠点、今は亡き六本木STB139。このトリオでの即売商品がなかったので、Tシャツを用意していた。Tシャツを売るのはアーティスト本人がステージ上で購入を促すのが一番効くので、それを頼んであったわけだが、スコヘンは1部の終盤でTシャツを取り出したまでは良かったのだが、こともあろうにそのTシャツを宣伝するはおろか、床に叩きつけて踏みつけたのである。私はマネージャーをで呼び出し「ツアーは即刻中止する。ギャラは無論払わない。自費で明日帰国しろ!」と怒鳴りつけた。 すぐにスコヘンはマネージャーから話を聞き、謝りに飛んできたのだが、あのあり得ないパフォーマンスは、スコヘン流のジョークだったらしいのだ。これは理解してくれと言われても無理だ。 

もう説明は不要であろう。スコヘンではない!チョーヘン、変態、野蛮人、それ以上の形容詞を探したい気持ちだった。奴は女性なら誰とでもヤル男でも知られている、自分の好みでない巨漢女性でもその人とすることにより、他の女性へのありがたみが増すから!と言う持論なのだ。 

ここで終わると読者の皆さんのスコヘンへのイメージは地に落ちて終わるだろう。ただ、誰からかは覚えていないが、数年後(震災のツアーを決定する前だ)、逆の驚愕の話を聞かされたのである。知る人は少ない。実はスコット・ヘンダーソン氏は親のいない孤児を3人だか自分の子供として育てているというのだ。そういう美談は決して自分で口にはしない。これだけは「やられた!」と痛感した。だからこそ震災の年の2度目のツアーを私は受けることになったのである。

Written and Photo by naoju5155nakamura


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