まさかの急逝。
なんだかこの人は不死身のような気がしていたので、訃報を目にした時は信じられなかった。
ネットを巡って見つけた動画が、近藤等則オフィシャル・チャンネルの投稿。なんと日付は2020/10/17。後で分かったのだが、なんと亡くなる当日にUPされていたのだった。この後、いったい何が近藤氏の身に起こったのだろう…
<IMA>の、特に『KONTON』は大傑作。1986年という時代において最もヘヴィで先鋭的サウンドだったのでは?インダストリアルなメタル・ジャズと言ったところか。近藤等則も参加したハービー・ハンコックの『サウンド・システム('83年)』にも通じる。どちらもビル・ラズウェルのプロデュースという事もあるだろう。
※再入荷見込みが立っていないため、現在ご注文を承っておりません。
現在は音源が入手困難な状況なので、紹介できないのが残念だが、IMA全盛期のライヴ映像があったので貼っておこう。
近藤等則(Electric-tp,vo)、富樫春生(kb)、Reck(b,g)、酒井泰三(g,b)、山木秀夫(ds)、DJ TAKADA(scratch)
昔、『東京ミーティング 1984』というカセット・ブックを買った事を思い出した。
近藤等則、ペーター・ブロッツマン、ヘンリー・カイザー、渡辺香津美、高橋悠治、坂本龍一、ビル・ラズウェル、ロドニー・ドラマー、セシル・モンロー、仙波清彦という国内外の錚々たる音楽家達による、順列組み合わせの(ほぼ)即興セッションを収めたカセット・テープとライナー冊子のセット。どこでどうやって入手したのか記憶がない。
肝心のカセットの在りかが分からず、ケースもボロボロになっていた。内容的には、メンツから想像出来るフリー&アヴァンギャルドな演奏だったと思う。
亡くなってから知って驚いたのが、1年前の2019年にIMAバンドを復活させてツアーを行っていた事。
>>レジェンド近藤等則が率いるIMA-BANDが「KONDO-IMA21」として復活しツアーをスタート!
:https://www.alsoj.net/trumpet/magazine/view/611/2704.html
近藤等則(Electric-tp & Programming)、富樫春生(kb)、酒井泰三(g)、山木秀夫(ds)、Kakuei(Perc)、Arun N(E-Bass, Ambiance, Field Recordings on Kaza Pt.1,2 &3)
単なる再結成ではなく、新生<IMA>として現在進行形であるのが凄い。近藤のエレクトリック・トランペットも一層の鋭さで突き刺さるような音色を放出している。鬼気迫る表情はマイルスが憑依したかの様…。
重鎮ビル・ラズウェルが追悼動画をUPしているが、このメンツが凄い。
ビル・ラズウェル+山木秀夫+DJ KRUSH
近藤等則の音楽活動のエッセンスを凝縮したような布陣だ。
山木秀夫氏も追悼の動画を上げていたが、彼のこんな悲痛な表情を見た事があるだろうか。
2018年には、70歳の誕生日までに12枚のCDを発売し、今年2020年にも、すでに6枚のアルバムを制作していた。ワーカホリックとも言えるほど精力的に活動していた途上で、突然その前途は絶たれてしまった。亡くなった翌日も、黒田征太郎&中村達也とのライヴ・ペインティングも予定されていたという事で、どれほど無念だったろう。
by Kay-C