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音楽は数学だ④:10進法は諸悪の根源?平均律と純正律、円周率、黄金比…

ある日KURA氏と打ち合わせからの流れで、数字の単位の話になった。
そこから思わぬ展開になり、数字と音楽の関わりについて盛り上がった…

KURA「音楽の保存メディアも進化して、ギガとかテラバイトなんて単位にもなって来ているよね。」

Kay-C「そういえば(渡辺)香津美さんの『キロワット(KW)』という(KAZUMIさんのイニシャルでもありますね)アルバムには“1000メガ”って曲もあった。えっと1989年だから、まだフロッピーの時代でギガという単位がなかったのかな」

KURA「そうかもね。MB(メガバイト)は1,000KB(キロバイト)、GB(ギガバイト)は1,000MB(メガバイト)で、TB(テラバイト)は1,000GB(ギガバイト)と千単位つまり3桁で単位が変わって来た。で、欧米のお金の単位も科学と同じでthousand、million、billion…と3桁毎に変わるのに日本では万、億、兆と4桁。だから算用数字にすると千(1,000)とか1万(10,000)までは分かるとしても10万(100,000)とか100万(1,000,000)になると分かりにくくなってくる。万の次は4桁増えた億の単位になってしまうので3桁表記と相性が悪い」

Kay-C「そうですね。でも何千万とか億単位って身近じゃないし…」

KURA「1万円札って要らないお金だよね」

Kay-C「えっ?」

KURA「現金で会計しなきゃならない時に万札を出してお釣りをもらうのは気が引けるし、割り勘する時も千円札が手持ちにないと支払い係になる。ご馳走様でした〜、と言われたらそれまで」

Kay-C「そっか、まだ電子マネーで会計しない場面はあるから仕方ないけど、財布の中には万札が入っていないと心細い(笑)」

KURA「作るのなら千円札の次は100万円札(笑)」

Kay-C「それが手元にあったら恐いなぁ…」

KURA「数字の単位といえば時間12進法なんだけど、どういう訳か1秒以下は突然10進法になる」

Kay-C「ん?…そう言えばそうですね!」

KURA「12進法で統一するなら0.59秒の次が1.0秒にならないといけない」

Kay-C「アナログのストップウォッチってどうなってたっけ。大きな針が60秒で、小さいのは30?」

KURA「5秒毎の細かい目盛りが25分割で0.2秒だね」

Kay-C「スマホのストップウォッチもアナログ表示・デジタル表示どちらも小数点以下は10進法だ」

KURA「DTMや音楽編集の現場でも0コンマ何秒での作業だと、陸上競技と同じように12進法と10進法が混在する事になるね」

Kay-C「なるほど。そこまでの単位を気にして作業した事がないから…。時間の単位についての解説を聞くまでその不自然さに気付が付かなかったから(笑)」

KURA「10進法が多いのは指が10本しか無いからと言われている。時計は太陽の影で測ったから12。カレンダーも連携。本来は12進法が“自然”なんだろうね。“10”は2と5でしか割れないから余りが多いのだ。だけど“12”は、2・3・4・6で割れるから余りが出にくい」

Kay-C「音楽と一緒だ!5拍子や10拍子って少ないけど、ハチロクや12拍子とか自由度が高いですね」

KURA「だいたい円とか球って自然のものは感覚的に12だよね」

Kay-C「分かる気がします、感覚的に」

KURA「円周率πの小数点以下が3.14…と永遠に続くのは、10進法で円を計算するからだ。12進法だとピッタリ3になる

Kay-C「ええええええええ!?…知らなかったです。円周率を学校で習って以来初めて知りました。40桁以上暗記したけど意味なかった(笑)…延々と続くのは、その割り切れない世界を数字で表すのが難しいからとばかり…」

KURA「12進法だから、10進法の中では“π”という単位でシンプルに表す」

Kay-C「ひょっとしたら、これは難しいと思っている色んな事も視点を変えれば簡単な事だったと気づけるのかも」

KURA「音楽も自然だから。5拍子とか5小節だと、体が拒否反応起こすよね。ポリリズム的でカッコ良い場合もあるけど。3×4=12と4×3=12で合う。これも「12」だとピッタリ!!とにかく宇宙は12進法なのだ!」

Kay-C「クリムゾンは5とか7とか奇数を絡めたポリリズムが得意。一方、YES(ブラッフォード在籍時に限るけど)3×4=12、4×3=12を多用していた」

KURA「あるミュージシャンに聞いたが結局、5とか7拍子は、2+3・4+3の組合せだと言ってた。」

Kay-C「そう、奇数拍子はそういう細分化をしますね。なので、奇数拍子を使ったポリリズムなんかは、その細分化で辻褄合わせをしている。自然じゃないけど、刺激的」

KURA「人工美って素敵だよ。僕は学生の頃から時間の10と12進法とか気持ち悪かった。お金の3桁と4桁も。多分、理系脳視点だったのだ」

Kay-C「あっ!あと12音階は…」

KURA「オクターブを均等に12で割ると厳密には不協和音になる」

Kay-C「一般的な平均律ですよね。それも10進法の12だからなのかな?すると純正律は12進法???」

KURA「いや、純正律は基音となる音(たとえばCの周波数)その整数比で音程を作っていくので、そういう話とはまた違って物理(人間の耳のカーブ)が決め手。これは、地球上はニュートン力学でOKだが、宇宙全体ではアインシュタインの相対性理論が必要。と同じ構図。」※音楽は数学だ!!②『平均律と純正律』参照

Kay-C「数学的に12分割するのが地上=ニュートンで、人間の耳で“綺麗な響き”を決めるのが宇宙=アインシュタインですね」

KURA「あと、少し違うけど不思議な数字“108”。仏教を始め、月と地球と太陽もある意味“黄金比”。
10進法では、10余り8。12進法では、ちょうど9で割り切れる。この9も意味深。数字の一番最後だから“終わり”であるとともに“始まりの予兆”でもある。数字って面白い!
黄金比も12進法なんだろうね。多分。」

Kay-C「黄金比も1:1.6…とか円周率のように延々と続く割り切れない数字だけど、同じかも?」

そして、明け方にKURA氏からLINEが…

KURA「黄金比が気になって気になって…寝れなくなった(笑)
ずっと計算していた。
10進法だと、1.618と円周率同様中途半端になるが、自動変換に掛けると12進法だと3:4の比率。ピッタリ0.75になった。
これを10進法の3:4にするとまた狂うのだ。1が0.93くらいになるので、また小数点がでる。0.93を1として計算。
頭の中が勝手に10進法になるが、12進法しかない前提でおよそ1.2になる。つまり0.9:1.2=3:4
計算しても、結果は同じ。

12進法では3:4
10進法では3:4.8=1:1.6くらい(黄金比)

3:4というのが掛けると12になるので、これがこれ以上でも以下でない美しい数字。つまりは“黄金比”なんじゃないかな⁈
黄金比を導き出した人々が10進法で考えてるから、発見の様だが4:3なのだ。
その4と3も10進法の4と3では無く、12分割での比率(目安のスケール自体もも12進法で考えないといけないパラドックス)だから混乱するけどねー。
10進法は諸悪の根源。

<進法=S表記>
1:1.68(10S)
3:4(12S)
これを最小単位にする。

1.68÷4=0.404
この時1(10S)は、0.404×3=1.21(12S)

1.2は、つまり12進法の最小単位でピッタリ証明される。
なので黄金比=3:4(12S)なのだ。」

起きてから読んだ。
苦手な数式が出てくるので最初は戸惑ったが“12進法で3:4”というシンプルさで、大いに腑に落ちたのだった。

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