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2020/05/16

日本の音楽は松原正樹ギター・サウンド中心と云っても過言ではない

故・松原正樹(2016年没)で過去の人になってしまったが、日本の音楽産業への貢献度は偉大だ。
音楽がビジネス化され、音楽高度成長と共に松原正樹サウンドがあった。
荒井(松任谷)由実、松田聖子、松山千春、さだまさし、徳永英之…。参加したアルバムは多大で、日本の音楽サウンドとイコールに近い。
洗練されたギター・サウンド、音色、コード、見事なリフやアドリブ、教科書のように丁寧なリード弾きこちらも言い出せばきりが無いほどだ。

私が彼と仕事をしたのは’80年代だから30年余りの付き合いだ。
さすがミュージシャンで、ギターやエフェクター、音楽の話が尽きなかった。

そして’79年にフュージョン・バンド<PARACHUTE>を結成して単独スタジオ・ミュージシャン以外にユニットとしても活躍。
PARACHUTE(パラシュート)は1979年に双頭ギタリスト松原正樹&今剛と強者メンバーで構成されたグループだ。林立夫(g)、斎藤ノブ(per)、マイク・ダン(b)他で、ご機嫌なサウンドで固めたAORっぽいバンド。ちょうど世界中がインスト・ブーム時代。
パラシュートのキャッチ・コピーに「音楽はスポーツだ!」と記され、流行して一世風靡した。バンドは解散はしてなくて、21世紀になってもパラシュートが出るイベントは全国からファンが押し寄せるほどの人気だった。
残念ながら、他界後自然消滅した。

2016年、業界に追悼アルバムが送られて来た。
とても懐かしいゆったりした美しいサウンド。松原正樹サウンドが後の人生にもしっかり刻印された感じだ。

もうひとつ、とっておきのエピソードがある。
お酒大好き人なのだ。ボトムラインで演奏後に打ち上げを御一緒したある晩の話。
随分アルコールが回っていた頃、パラシュートの最大のヒット曲『6KINDS 6SIZES』収録曲「Hercules(ハーキュリーズ)」のイントロの話をした。
あの素晴らしいイントロは、どうやって創ったのかを質問したら、
「よくぞ聞いてくれた!」となり、「それは、ベッドで横になって寝ようとしたその時、突然降りて来た」そうだ。
慌てて電気付けて譜面を書いたのだと。
そうか、繋がって宇宙から降りてきたのだな。インパクトも美しさもトリッキーさもある素晴らしいイントロ。
キャッチーなメロディは覚えやすい楽曲だ。そしてエンディングは全部のパートがAパターンとBパターンに別れるポリリズムに成っている優れた楽曲なのだ。
そんな話で盛り上がり、飲み終わって外へ出た時は夜が開けていた。

♫Herculesのイントロ部分

※『PARACHUTE 35th Anniversary 2014 LIVE complete score』より
 発行:2015年4月29日
 発売元:Rocking Chair Records
 直筆譜面・監修:MIKE DUNN
 発行人・監修:松原正樹、南部昌江

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最後に話に出てきたイントロ部分のワンポイント解説をしておこう。
||E♭onC | DonC | D♭onC | C|| ☓4times

ベースがルートCのオブリガードの上に、コードが乗っかって分数コードになっている。
コードはE♭から半音ずつ下がり最後がコードCで解決。
イントロ部分はこれを8小節☓4回繰り返した後ブリッジコードに入ってメロディが始まる。
この時代にしては大変お洒落な展開。

by KURA

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